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長元2年（1029年）源算上人が霊地を求めて西山に入りました。休憩をしていると翁神が現れ「私は地主で阿智坂という。この土地を与えるのでここに伽藍を建てなさい。」と告げ消えました。

源算上人は開山するには岩が多いので地ならしが困難だと思っていると、夢の中に一人の僧侶が現れ、力を貸そうと告げます。次の日の夜イノシシの大群が現れ一夜にして平地になりました。上人はその地にお堂を建立し法華院と名付けました。

源算上人が岩屋に籠って祈っていると天魔が現れて、祈りを妨げようと暴風雨を起こしました。上人は利剣と念珠を持ち、孔雀明王の真言を唱えると仏法の威力で改心し、善神になり守護することを誓い去りました。
干ばつの時に上人が雨乞いの祈祷をしていると青龍が現れ大雨を降らせました。
これらのことにより勅命で善神龍王社が建てられました。

後一条天皇が鎮護国家の勅願所と定め「良峯寺」の寺号を賜りました。
後朱雀天皇は鷲尾寺の本尊の千手観音像を善峯寺に移すよう勅命されました。
そのほか歴代の皇室の帰依により栄えていきます。

その後、多くの伽藍が建立されて一時は52坊ありましたが、応仁の乱で大半の堂宇が焼失し、江戸時代には桂昌院により復興されましたが、明治時代の神仏分離令で一坊に統合されました。

本堂は桂昌院の寄進で再建された入母屋造りのお堂になります。
本尊は鷲尾寺より移された千手観世音菩薩像で、脇本尊は源算上人が彫ったものだそうです。

境内には樹齢600年、全長37ｍ、主幹が地を這うように伸びた五葉末は「遊龍の松」と呼ばれ、国の天然記念物に指定されている日本一の松です。

多宝塔は国の重要文化財に指定されています。

2018.9.26 参拝






御朱印：大悲殿

宗派：善峯観音宗　本山
御本尊：十一面千手観世音菩薩
ご詠歌：野をもすぎ　山路にむかふ　雨の空　よしみねよりも　晴るる夕立
所在地：〒610-1133　京都府京都市西京区大原野小塩町1372

拝観時間：平日8:30~17:00
　　　　　土日祝　8:00~17:00
入山料：大人500円　高校生300円　小学生200円
駐車場：あり
公式ホームページ：http://www.yoshiminedera.com/
（2025年12月現在の情報）