壺阪寺の歴史
大宝三年(703年)元興寺の弁基上人がこの山で修業していた時、愛用の水晶の壺を坂の上の庵に安置し、感得した観音様のお姿を模して彫り祀ったのが始まりと云われているそうです。
奈良時代になると第44代・元正天皇の勅願寺になりました。
平安時代に入ると清少納言の「枕草子」にも記されるほどの霊験あらたかな寺院として知られていました。
嘉保3年(1096年)に火災によって36堂・60余坊あった伽藍の多くが焼失しましたが、平安時代末期に真興上人によって復興し、壺阪法流の一大道場になり、西国三十三所の観音霊場信仰と共に栄えていきました。
南北朝時代、戦国時代の二度にわたる兵火に見舞われ、庇護していた越智氏が滅亡すると衰退し、礼堂と三重塔だけが残されたそうです。
安土桃山時代に入り、豊臣秀長の家臣で高取城主のお本田利久の庇護によって再興しました。
1960年代に入るとインドでのハンセン病患者救済事業への支援協力し多くの石彫が送られました。
壷阪寺の見どころ
インドから送られた、大観音石像・大涅槃石像・大釈迦如来石像・佛伝図レリーフ・大石堂など日本の寺院とは少し毛色の違うお寺です。
眼病封じのお寺で有名で、春は桜、夏は紫陽花に包まれるフォトジェニックなお寺でもあります。
特に桜に包まれる大釈迦如来像は美しく、春には行列が出来るほどです。
奈良の西国三十三カ所の長谷寺、岡寺と3寺共同で行われる「はるかぜ回廊」「あぢさゐ回廊」「もみじ回廊」は特別切り絵御朱印も出て人気です。
御本尊の十一面千手観音など本堂内も写真撮影が可能な珍しいお寺です。
壺阪寺の写真
壺阪寺のデータ
宗派:真言宗 単立
御本尊:十一面千手観世音菩薩
ご詠歌:岩をたて 水をたたえて壺阪の 庭のいさごも 浄土なるらん
所在地:〒635-0102 奈良県高市郡高取町壺阪3
拝観時間:8:30~17:00
入山料:大人800円 高校生以下200円 幼児無料
桜の開花期間など特別拝観料の時があります。
駐車場:有り
公式ホームページ:
https://www.tsubosaka1300.or.jp/
(2025年12月現在の情報)
←第五番札所・西国三十三カ所巡礼TOP・第七番札所→