葛井寺の歴史
七世紀前半に百済からの渡来人である葛井氏の氏寺として開基されたそうで、葛井一族は日本で初めての法律「大宝律令」の作成にも大きく関わったそうです。
永長元年(1096年)藤井安基が葛井寺が荒廃している様子を嘆き、伽藍の大修理に尽力し、その性をとって「藤井寺」という別名がつき、地名も「藤井寺」になりました。
南北朝時代には楠木正成によって陣が敷かれたことで兵火にさらされました。
室町時代には興福寺の末寺として栄え伽藍には東西2つの三重塔を持つ寺院でしたが、明応2年(1493年)に起きた畠山氏の内紛で兵火にさらされ楼門、中門、三重塔、鎮守社、奥之院を焼失し、本堂と堂塔を残しただけでした。
永正7年(1510年)には地震で堂塔を失い、現存する建物は近世に再建されたものだそうです。
慶長6年(1601年)に豊臣秀頼によって南大門が建てられました。
葛井寺の見どころ
近鉄の藤井寺駅から商店街を抜けると現れるお寺です。
一番の見どころは毎月18日に開帳される国宝に指定された日本最古の千手観音像です。
文字通りの千本の手を持ち、合掌する二本の手を含め1041本あります。
数多くの千手観音像は42本の手ですが、葛井寺の千手観音像は数少ない「真数千手」になります。
西門は国指定重要文化財で豊臣秀頼により再建された門です。
境内には楠木正成が陣旗を立掛けたとされる「旗掛の松」があります。
藤の花で有名なお寺で4月中旬頃から咲き始め、「藤まつり」が開催されます。
葛井寺の写真
葛井寺のデータ
宗派:真言宗 御室派
御本尊:十一面千手観世音菩薩
ご詠歌:参るより 頼みをかくる 葛井寺 花のうてなに 紫の雲
所在地:〒583-0024 大阪府藤井寺市藤井寺1-16-21
拝観時間:8:00~17:00
入山料:無料)
駐車場:有り
公式ホームページ:
https://www.fujiidera-temple.or.jp/
(2025年12月現在の情報)
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