成相寺の歴史
慶雲元年(704年)文武天皇の勅願時として真応上人によって創建されたそうです。
一人の僧が雪深い山の草庵に籠って修行をしていると、食料がなくなり餓死寸前になりました。
御本尊に食べ物を恵んで欲しいと祈ったところ、堂の外に傷ついた鹿が倒れていました。僧として肉食は禁じられていましたが、命には代えられず鹿の脛を削いで食べました。
やがて春になり里人たちが登ってきて堂内を見ると脛を削がれた観音様と、鍋には木屑が残っていました。
それを知った僧は観音様が身代わりになり助けてくれたことを悟りました。それ以来、この寺で願うと成り合う寺。成相寺と呼ばれるようになりました。
成相寺の見どころ
日本三景である「天橋立」を眼下に望む景勝地にあります。
自家用車で直接行くこともできますが、麓からケーブルカーで天橋立笠松公園経由で登山バスを乗り継いで、天橋立を眺めながらお参りするほうがお薦めです。
「撞かずの鐘」は慶長13年(1608年)鋳造するときに、赤ん坊が溶けた銅の中に落ちてしまい、出来上がった鐘を撞くと悲しい音が鳴り響き、赤ん坊の鳴き声に聞こえるため撞くのを止めたという伝説が残っています。
五重塔の前には「底なしの池」があります。昔、池には大蛇が住んでいて、寺の小僧を次々と飲み込んだため、和尚が藁人形に火薬を詰め、それを飲ませて退治したという伝説があります。
本堂の右側頭上には、左甚五郎作の「真向きの龍」という有名な彫刻があります。
成相寺の写真
成相寺のデータ
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