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宝亀9年（778年）奈良で修行していた僧の賢心が夢の中で「南の地を去れ」とお告げを受けました。賢心は夢の中でのお告げに従い、北へ歩き京都の音羽山で清らかな水が湧き出る滝を見つけました。
その滝のほとりの草庵で修行する行叡居士と出会います。行叡居士は霊木を賢心に授け、「私は東国に修行に向かうからこの霊木で観音像を刻み、この霊地にお堂を建ててほしい。」と言い残し姿を消しました。賢心は行叡居士の願いを叶え、十一面千手観音像を刻みお堂に安置したのが清水寺の始まりだそうです。

それから2年後、鹿狩りにやってきた坂上田村麻呂が音羽の滝で賢心に出会います。賢心に尋常ならぬ聖賢を感じた坂上田村麻呂は賢心を大師と仰ぎ建立に協力を申し出ました。坂上田村麻呂は妻と共に十一面千手観世音菩薩像を本尊として寺院を建立し、音羽の滝の清らかさにちなみ「清水寺」と名付けました。

日本一有名といっても過言ではない「清水寺」。ひと昔前は関西以外の学校の修学旅行といえば「清水寺」が一番多かったくらい有名です。現在では世界中からの観光客で平日でもまともに歩けないほどです。

清水寺といえば「清水の舞台から飛び降りる」のことわざで有名な清水の舞台。檜で作られた「懸造り」と言われる伝統工法で、観音様に芸能を奉納するための場所です。

仁王門や三重塔など8つの国指定重要文化財の建造物があり、本堂は国宝に指定されています。

清水寺の寺名の由来となった音羽の滝は3筋に分かれて落ちていて、落ちてくる水を飲むことでご利益があり、一筋ごとに「延命長寿」「恋愛成就」「学業成就」のご利益があるとされています。

随救堂では胎内巡りができます。仏様がおなかの中で過ごされた体験を模した参拝方法で、目の前に持ってきた自分の手も見えない位に真っ暗な中を、道筋に続いた数珠を頼りに進んでいきます。途中でぼんやりとした明かりがある場所があり、そこには「随救石」があり、触れることで一つだけ願いが叶うそうです。

境内には地主神社があり縁結びで有名です。「恋占いの石」があり10ｍ程離れている2つの石の間を眼を閉じてたどりつければ恋愛成就するそうで、自力でたどり着けば自力で成就し、誰かの助言でたどり着けば成就には誰かの手助けが必要だと言われています。

清水寺への参道は二年坂、三年坂（産寧坂）などお土産屋が延々と続き賑わっています。三年坂では転ぶと3年以内に死ぬというジンクスがあります。

2018.8.29 参拝






御朱印：大悲閣

宗派：北法相宗　大本山
御本尊：十一面千手観世音菩薩
ご詠歌：松風や　音羽の滝の　清水を　むすぶ心は　すずしかるらん
所在地：〒605-0862　京都府京都市東山区清水1-294

拝観時間：6:00~18:00
　　　　　※夏季や夜間特別拝観など変動あるのでHPで要確認
入山料：大人500円　小中学生200円
駐車場：なし
公式ホームページ：https://www.kiyomizudera.or.jp/
（2025年12月現在の情報）