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【縁起】
空海（弘法大師）が修行に適した土地を探していると大和国宇智郡（現在の奈良県五條市）で黒と白の2匹の犬を連れた狩人（狩場明神）に出会いました。狩人は2匹を放ち、着いていくよう空海に告げました。
空海は言われるままに着いて行くと紀伊国の天野（現在の和歌山県かつらぎ町）で土地神の丹生明神に出会いました。
丹生明神は空海に高野山を与えられ、伽藍を建立することになりました。

【史実】
弘仁7年（816年）空海が若い頃に修行した高野山に真言密教の設立したいと嵯峨天皇に願い出て、天皇から高野山を賜ったとされています。

開創されてから室町時代まで天皇や将軍など多くの国の最高権力者が参詣して繁栄してきましたが。天正9年（1581年）織田信長による高野攻めが始まります。
翌年、本能寺の変で信長が亡くなり、高野攻めは中断になりましたが、豊臣秀吉による圧力は続き、木食応其という僧の仲介で秀吉に帰順しました。
高野山は比叡山焼き討ちの教訓から天下人に抵抗しつつも、有力大名と関係を深め、武田信玄や上杉謙信、伊達政宗などの有力大名だけでなく、最終的に織田信長や豊臣秀吉、など高野山に圧力を掛けてきた天下人の供養塔まで、宗教・宗派を超えて集まってきました。

元来、金剛峯寺は高野山全体を指す名称でしたが、明治時代に入り高野山真言宗の管長が住む総本山寺院のことを「金剛峯寺」と称すようになりました。

金剛峯寺は高野山真言宗の総本山で屋根は檜皮葺になっています。屋根の上には桶（天水桶）が置かれており、普段から雨水を溜めておき、火災が発生した時に、屋根が燃え上がらないよう桶の水を撒いて、少しでも延焼を食い止める役割を果たすそうです。

本坊は重要文化財に指定されていて、重要な儀式や法要が執り行われる大広間や、歴代天皇の御尊儀の御位牌や歴代座主の御位牌を祀った持仏間、天皇や上皇が参詣されたときに応接間として使われていた書院上段の間など芸術的価値の高い内装を見ることができます。
昭和59年（1984年）に新設された新別殿ではお茶の接待を頂け、法話を聞かせていただけます。
台所は実際に大勢の僧侶の食事を賄っていたところで、大かまどは現在でも使われているそうです。

2019.2.16　参拝






御朱印：遍照金剛

宗派：高野山真言宗　総本山
御本尊：薬師如来
ご詠歌：高野山　結ぶ庵に　袖朽ちて　苔の下にぞ　有明の月
所在地：〒648-0211　和歌山県伊都郡高野町高野山132

拝観時間：8:30~17:00
入山料：大人1000円　小学生300円　未就学児無料
駐車場：あり
公式ホームページ：https://www.koyasan.or.jp/

（2025年12月現在の情報）